時をかける少女、2001年宇宙の旅、いそぎんちゃく、怪談片目の男、地下道、初恋、由美香

昨晩、帰る前に渋谷TSUTAYAによって、雑誌papyrusの表紙が目に入った。写真をぱらぱら見たら、初めてCoccoが魅力的に思えた。


今日は映画を観ることにした。口内炎ケナログ塗り塗り。


時をかける少女 通常版 [DVD]
テアトルタイムズスクエア閉館イベントに再び。人があふれかえって20分押しで始まった。『時をかける少女』(2006)は最高。ずっと涙が止まらない。大好きかける無限わるゼロ。一回きりの生きるのなかに、一回きりの夏があり、一回きりの日々があり、一回きりの今たちがある。そんな今を生きるひたむきさが胸を打つ。それにしてもタイムリープで繰り返される似たような一回一回までもがいとおしいのは、どうしてなんだろう。少年と少女の中間みたいな真琴がかわいい。真琴が泣いたら悲しくってしょうがない。スローモーションから無音から楽しくて適切な仕掛けがいっぱい。音楽もいい。バッハ好きになっちゃうな。真琴と妹の声がむちゃくちゃ好き。ボランティア部の後輩たち、魔女おばさん、の声がけっこう好き。唯一ちあきだけ声があんまり好きじゃない。よくよく考えてわかってきたぞ。魔女に言わせれば、タイムリープって「真琴くらいの歳の女の子にはよくあること」なのだった。生きるのは一回きりだ、っていうのは、勇気のわくことであるものの、実はそれは外から言うことなのであった。たしかに10代のときタイムリープしてたわ、うんしてたしてた、してないけど。


2001年宇宙の旅 特別版【ワイド版】 [DVD]
引き続きタイムズスクエア。引き続きなのにチケット買うのが遅れて立ち見。『2001年宇宙の旅(2001: A Space Odyssey)』(1968)は立ち見(というか階段に座る)客が70人くらい出て、すごい数の人で溢れ返ってる。つうかこの映画館ってばスクリーンでかすぎんぜ。閉館もったいない。地球とか月がでかすぎる。こんなに画が綺麗だとは知らなかった。格調高く、音楽が大事な映画だったんだな。いっちばん最初、リゲティの♪いいいいいいいいいういいいういういいいういみたいな曲と長いブランクスクリーンで、宇宙の神秘行きまっせ感ばりばり。リゲティの曲がやばすぎる。あの有名な♪ちゃー、ちゃー、ちゃーーー、ちゃちゃーん、が「ツァラトゥストラかく語りき」だったと初めて知った。実は、本(ニーチェ)の面白ポイントを知ってまして、山から下りてきたツァラトゥストラが「神は死んだ!」て騒ぎ立てたときの町のひとたちの反応が面白いんだけど、それは読んだひとだけのお楽しみ。あと「美しき青きドナウ」をフルで何回使うんですか。でもラストのテンポアップの駆け上がりがむちゃくちゃ気持ちいいから最後まで流さないとだよな。でもでもやっぱリゲティだな。神様の曲だ。音楽と宇宙のための映画。それにしても長い旅だった。



シネマヴェーラにて。『いそぎんちゃく』最高。強くて若くてかわいい女が観てて気分いい。『怪談片目の男』40分くらい耐えたが寝ることにした。


ユーロスペースにて自分の中でのキェシロフスキ再チャレンジ。『地下道(Prejscie podziemne)』あ、これいい。哀しいコミュニケーションを見せつけられる。ラストは別れの確定か、あるいは僅かな希望か、どっちだろ。『初恋(Pierwsza milosc)』変わったドキュメンタリー。17歳の少女の妊娠が素材だけど、固有性よりも一般性が見えて退屈した気がする。


家かえってからVHSで『由美香』(1997年/平野勝之監督/V&Rプランニング/ビデオ/140分)。エロくない。人間が二人いるっておもしろいことなんだなと思う。ラストの体当たりがかなり好きだ。元気が出る。松江哲明という人がいなかったらなかなか出会えなかったかもしれないので感謝。