『無理心中 日本の夏』『白昼の通り魔』

  『無理心中 日本の夏』
   1967年/松竹/96分/田村孟佐々木守大島渚脚本/桜井啓子主演
  『白昼の通り魔』
   1966年/松竹/99分/武田泰淳原作/田村孟脚色/川口小枝主演

銀座シネパトス 日本映画レトロスペクティブ―Part3―〜愛と性、体制と権力 大島渚 闘いの歴史〜


仕事のせいで全く身動きがとれなくてつらい平日だったんだけど、映画的な刺激への欲求はとてもつもなく強く、生活の景色が映画のシーンにみえることが多々あった。とりわけ午前中のぼけぼけした頭のときにそうなることが多かった。


そんな事情もあり、からっからに乾いた頭に、オーシマの映画がとてもしみた。シネスコのでっかい映画で正解だったな。

『無理心中 日本の夏』

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面白い。日の丸いっぱい。日本の男たちの不能感がびんびん。人間と男と女が出てくる。人間役の佐藤慶は虚ろな表情をしており、自分を人の形に入れてみている。自分を殺してくれる他者を求めるへんなひと。畑正憲を思い出したのでネットでライオンに指かまれたときのこと調べようとしたらいいのがあった。http://homepage1.nifty.com/SiteK4/m1.htm ムツゴロウさんの豪傑っぷりがびんびん。すさまじい生気を放っている人間が常に死に近い場所にいるってことが、あるよね。


ロケ地が気になったので調べたら、京都のセットと、名古屋だそう。あの高速道路みたいな道や、古墳みたいな場所は名古屋か。


殿山泰司という俳優が面白いことを知った。

『白昼の通り魔』

アップが多くていろんなアップがある。女二人が対話するシーンが、やたらと細かくいカットが入ったりしたり、繰り返し再生みたいなことしたり、いつもへん。『心中』でも新幹線が出てきたけど、ひかりの顔がかわいい。山や田んぼや畑の田舎風景がとても印象的だ。

白昼の通り魔 [DVD]

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