「ヤング・パースペクティヴ2009」「ゆかり」家族のドキュメンタリーは貴重だ

2009.05.29(金)19:00
渋谷シアター・イメージフォーラムシネマテーク「ヤング・パースペクティヴ2009」
http://www.imageforum.co.jp/cinematheque/923/

プログラム F ドキュメンタリー2:帰省の時間
# ゆかり
村上 康人 /ビデオ/ 75分/2009

卒業制作作品とのこと。家族のドキュメンタリーとして、飽きずに楽しく観た。一般700円・会員500円。観客は2人。金曜の夜だものね。さて、かつて「反逆」と名づけられたという昔の自画像はきもちわるくて好きだが、現在の自画像は爽やかでかつ作品に捧げられているようで気に食わない。とはいえ爽やかな笑顔の部分である白い歯のくっきりさが気持ち悪い。筆致が同じだからだろうけど、そこがまたドキュメントしている。自己はあいかわらず反逆していてもよいのでは。家族のドキュメンタリー映像は貴重。おばあさんが花の名前を言ったりするところや、おじいさんがハクシビンにやられたと言ったり、兄が弟に当然のごとく上から目線でものを言ったり、とにかくドキュメントとしての見ごたえのある素材がたくさん盛り込まれている。自意識のうめき声のようなナレーションは不快なのが○。