『長い見送り』
「長い見送り」1971(90分)
http://www.athenee.net/culturalcenter/program/r2/r2.html
監督/キラ・ムラートワ
初めてアテネフランセ文化センターに来た。時間が無いのに場所を把握しておらず、水道橋からおろおろしながら走ってたら御茶ノ水に着いてしまい、せっせと来た道をまた戻った。
よく知らなかったけど、ロシアの女性監督ムラートワの『長い見送り』を観られるのは貴重なことらしい。主人公である母親とその息子の少年とがいろいろある話。
少年と大人(委員会の人)との対決で大人が手を見せてみろ!といって手相で茶化すのが楽しい、音楽が心情にそっと添わせる感じではなくて映像の横にだんっ!とある感じがおもしろい、老人の手紙を母親が口述筆記してやる長いカットのシーンは映画の時間がそこで消費されていくような無駄な感じが楽しい(老人の台詞が大した内容じゃないのに長く、しかも筆記させてるからゆっくりで、主人公は文字におこすためにペンを動かすだけという、主人公なのに)。
あとは繰り返しのおもしろさ。棒高跳び(繰り返した気が、うろ覚え)、主人公の口述筆記のあとのペン落とし3回、主人公のコンサートでの私の席よ席代わんなさい3回。どうして映画の中での繰り返しって楽しいんだろうか。