市川崑の『娘道成寺』『満員電車』


京橋フィルムセンターにて。

娘道成寺

(19分・35mm・白黒)

アニメーション映画製作をしていた頃の市川崑作品。糸あやつり人形の結城座を招いて豪華な撮影を進めながらも、製作が終戦日をまたいだためにGHQの検閲手続に合致せず、公開されなかった幻の人形劇映画。

’45(東宝)(監)市川崑(音)服部正(脚)長谷部慶次(撮)岸次郎(美)西浦貢(編)青山通春

http://www.momat.go.jp/FC/NFC_Calendar/2009-7-8/kaisetsu_11.html


人形は走るシーンがよかったが、もひとつよくわからない。


満員電車

(99分・35mm・白黒)

張り切りすぎる新卒サラリーマンの運命とともに、現代社会の狂態を奔放なイメージと軽快なタッチで描いた風刺喜劇。本作により、市川崑は特異な喜劇作家としての評価を定着させた。船越英二は、独自のサラリーマン精神を説く主人公の同僚役をこなし、注目を集めた。

’57(大映東京)(監)(脚)市川崑(出)船越英二(更利満)(脚)和田夏十(撮)村井博(美)下河原友雄(音)宅孝二(出)川口浩川崎敬三小野道子笠智衆杉村春子、見明凡太朗、潮万太郎、入江洋佑、花布辰男、葛木香一、山茶花究、清水元伊東光一、春本冨士夫、杉田康

http://www.momat.go.jp/FC/NFC_Calendar/2009-7-8/kaisetsu_11.html


展開がぶっとんでる。瞬発力あるユーモアが炸裂して、観客たちはみんなげらげら笑ってた。


会社の寮の入り口の階段の上から撮り下ろすショットが好きだ。シンプルな画の中にある現実感の無さがきもちいい。


ラストの小学生たちの表情が、ここまでの話はなんだったんだっちゅうくらい自分勝手な表情でわらける。